愛知女性の会 勉強会 【ギャンブル依存症について】

2015年7月18日に開催された勉強会についてまとめたものです。

是非、多くの方に現状を知っていただきたいです。



愛知女性の会 勉強会 【ギャンブル依存症について】
講演「ギャンブル依存症対策現状と課題」
一般社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会
                        代表理事 田中 紀子

 講師の田中先生はご自分がギャンブル依存症から立ち直った経験を伝えていきたいとカウンセラーとなり多くの方の相談に対応。
現在は小中学生に向けた「薬物乱用防止教室」、PTAに向けた「依存症から子供を守るには?!」といった講演などで、SNSやゲーム依存の怖さについても話をしている。
そもそも依存症とは、自分にとって不利益・不都合と認識しているが、その物質や過程・行動、あるいは関係に強迫的にとらわれて、自らをコントロールできない、認識と行動の乖離(かいり)を意味する。
*乖離…そむき離れること・人心が乖離する。 

依存は3つのタイプがあり、
・物質依存:物への依存(アルコール・薬物・摂食障害) 
・プロセス(行為)依存:ある行為に依存(ギャンブル・セックス・買い物・仕事・窃盗・暴力・自傷行為など)
・関係依存:人間に関する依存。基本形が「共依存」とされている。

ギャンブル依存に深く関与する「ドーパミン」というアミノ酸は中枢神経系に存在する神経伝達物質で、脳の報酬系に作用する。報酬系とは、脳が快楽を感じた場合に強く働く。ドーパミンの快楽を得るために、脳は同じ行動を繰り返させようとする。普通は抑えられるが、依存症の人はドーパミンがでたままの状態になり抑制することができない。
高機能MRIなどを使った研究が進み、ギャンブリングが止められないという現象に深く関与する病態として1.脳内報酬系の機能不全 2.ギャンブリング関連刺激への過剰反応 3.衝動性制御障害などが推定されている。
ギャンブル依存症問題を考える会が提案する依存症者の定義とは、【ギャンブルによる借金を繰り返している人】と、している。

そして、ギャンブル依存症対策は、糖尿病・脳卒中・心臓病といった生活習慣病対策と同じで、例えば、バランスの良い食事や適度な運動の推奨、それでも罹患(りかん)し、治療法が確立・研究が推進される。それと同じで、ないものにはできない。そして、ある程度おこりうるもの。因みに現在、流行っているのは「FX」。
対策のキーマンは、【家族】。まずは、家族が借金の尻拭いなどの後始末行動をやめない限り本人は繋がらない。1日少額ずつお金を渡すなどの管理も返って逆効果になる。薬物依存やアルコール依存とは異なり身体を壊さないため介入のチャンスがない分、ギャンブル依存は、より家族の支援が大切になり家族に正しい知識を与え勇気づける支援が必要とされている。
しかし、ギャンブル依存症の家族支援は、たくさんの問題点がある。
1.アルコール・薬物依存以上に社会も家族も病気と思えない。
2.アルコール・薬物依存に比べ、病気と認定されたのが遅いので、様々な支援体制からもれている。
3.借金で人様に迷惑をかけてはいけないという強い思い込みがある。
4.相談できる場所があると思わない。
5.相談した先に情報がなく借金問題と捉える。
6.相談にきても結局行動しない。→ギャマノンに繋がるのは5%くらい。
7.即効性のある解決策を求める。
8.借金問題以外は、問題がない人が多く、理解できない。

治療、回復支援等に関する他機関連携があり、*自助グループ(GA・ギャマノン)*リハビリ施設*行政相談窓口担当者等*相談室カウンセリングルーム*病院・クリニック*ギャンブリング運営側からの協力*債務対応(民事問題)多重債務支援団体消費者センター*刑事問題(刑事司法機関による指導・治療への導入等)
しかし、現状は多機能連携なんて夢のまた夢、更なる問題点が続く。
1.GAの数が少なく知られていない。
2.リハビリ施設も殆どない。
3.行政窓口担当者はギャンブル依存症のことを知らない→アルコール薬物で手いっぱい。予算も人手もない。
4.病院・クリニックもギャンブル依存症はやらない→薬もなく、儲からない、保険の点数が取れない(?)
5.ギャンブル運営側は、ギャンブル依存症を否認。
6.警察、司法関係、対処法が知られていない。
7.犯罪の動機にギャンブルがあっても、深堀されていない。
このようなことから、相談に行っても説教され、依存症ではなく発達障害といわれ「お金を使いすぎちゃだめだよ。」と、帰されるケースもあり治療法が確立されていないのが現状。
これまで、家族は「助けよう」「なんとかしよう」と頑張ってきたにもかかわらず、
対応が間違っている、家族がそんな調子だから、と言われ二重に傷いてしまう。
そういったことから、ギャンブルの家族支援はギャマノンへ繋ぐことが有効とされている。
*ギャマノンとは、医師・カウンセラーなどは同席せず、本人、家族、友人という同じ立場の人達が集まってミーティングを行っている。匿名なので本名や身分を明かす必要はない。情報を漏らすこともなければ、宗教・政党・組織・団体にも縛られない。参加するのに資格も会費も必要なく、ギャンブル問題を抱えた人なら誰でも参加できるグループ。本人の尻拭いはやめた方が良いと分かっていても人はなかなか変われない。話しているうちに本人も変わり、家族の支えとなる。
広報・啓発活動を進めながら予防をし、現在、依存症の人への治療や社会復帰の制度の導入をしていかなければいけない。

【所感】
 2014年厚労省発表の日本人ギャンブル依存症は推定536万人、世界でダントツの1位。当然ながら世界最高レベルの売り上げで粗利4兆円、トヨタの売り上げと同じくらいだということに大変驚いた。【ゲーム依存】の子供が増加傾向にあり、依存の種類の中でもゲーム依存は自殺率が高くかなり深刻だということが、子を持つ親として、とても心配になった。私も話を聞くまではそう思っていたのだが世間的にも、依存というのは誘惑に弱い人がなるものだと思われているのが現状だ。依存症を正しく認識し、家族や親せきなどの繋がりだけで、何とかしようと悩むのではなく、同じ悩みを持っている本人、家族、友人など、それぞれの横の繋がりを連携させていくことがとても重要だと思った。そのために自分ができることはどのようなことだろうか、自分から少しでも発信し周知してもらうことにまずは努めたいと考える。今後どうしていくことが良いのか考える大きなきっかけとなり大変勉強になった。

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