動物愛護教育センター視察

鈴木ゆきこ

2015年11月20日 15:51

【動物愛護教育センター視察】

8月の会派視察の中の動物愛護教育センターを視察レポートです。委員会の中で〈路上死亡小動物回収事業〉の質問をしましたので、あわせてまとめました。

H24年のデータになりますが、浜松市797000人に対し犬の登録数は54976頭、5.5世帯、14.5人に1人の割合で飼っている計算です。静岡市711230人に対し41820頭、6.8世帯、17.26人の割合、埼玉市・横浜市は9世帯に1頭、京都市は12世帯に1頭という数値から浜松市は政令市の中でも、多くの人がペットを飼っていることがわかります。当然、ペットを飼っている人が多ければ、頭数だけでなく、ペットフード消費量日本一、取扱業者も765世帯に1件と大変多いです。
現在、北区三ヶ日や愛知県との県境に野犬の群れがいるとの情報があり捕獲を試みていますが、犬の場合、危害を加える可能性が高いことと野生化してしまうと、もう人になつかないため処分されます。
野犬以外は登録されているため、頭数も把握でき、保護しても返還することもできますが、猫に関しては、野良猫が多く登録もされてないため、実態数の把握が非常に難しく返還もできません。処分と事故の数が犬に比べ猫の方が圧倒的に多いのはそのためです。
更に、ペットが多いことにより、鳴き声がうるさいなどの、ご近所トラブルなども後を絶ちません。中には生活保護を受けている方、外国人を含めた生活困窮者、精神疾患の方がペットを複数飼っていることも多く、経済的に苦しくなり、後々飼えなくなってしまうケースや最初はエサだけ与えていた野良猫が住み着いてしまい更に繁殖し悪臭やノミなど不衛生になり指導を受けるケース、自分の子供よりペットの方がかわいいと育児放棄してしまうなど、様々なトラブルが頻繁に起こっているのが現状です。職員の方は動物の保護や返還、処分だけでなく、こういったトラブルの解消といった業務までも強いられています。トラブル解消に行くと反対に文句を言われるケースが非常に多いそうです。動物愛護教育センターに捨てられる犬・猫も多く、ここに持ってこればなんとかしてもらえると考えている人も多いのではないでしょうか。
ペットショップの販売方法などが問題視されていますが、飼い主のマナーが悪いことが大変問題になっている昨今、マナーと意識向上が大切だと思いました。ペットを飼う時は、ただかわいいからというのではなく、飼育する環境が整っているのか、経済的、年齢的にも最後まで面倒をみることができるのか、しっかりと考えてから購入しなければ、処分される犬・猫が後を絶ちません。

また、浜松市の〈路上死亡小動物回収事業〉は、H26年 10778400円もかかっています。
更に(H25年 10479000円)に比べ299400円増加しています。回収件数は4.657件。
この中には、野生の狸、ハクビシンなども含まれますが(鹿や猪など大型の動物は含まれていません。)それ以外は猫が殆どを占めています。
無責任に野良猫にエサやりなどをして繁殖させてしまうのを防いでいき、頭数を減らしていくことは、事故や虐待を受けるかわいそうな猫を救うことになり更に経費削減にもつながります。一人一人の意識が大切だと実感しました。

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